電池のノウハウ

使用温度と電池容量について

電池は使用時の温度によって使用できる電池容量が変わります。
電池容量は電流と時間の掛け算(電流の積分値)で決まります。

0℃などの低温で使い電池が切れた場合、低温で動作可能な電池容量を使ったことになります。
低温で電池切れした電池は25℃に戻すと使用できる電池容量が増えるため25℃では使用可能になります。
逆に、25℃で長時間使用し低温で使用できる電池容量以上使用したあとに低温にした場合、電池切れになります。

AirLogger™の標準ソフトウェアの電池残量チェックは電池電圧で確認しております。
低温にすると電池電圧が下がってしまうため電池残量を正しく表示しません。
特に電池の温度が0度以下になると電池残量にかかわらず急激に電圧が下がります。
電池残量チェックは25℃の結果でご判断ください。

サンプリング周期と電力消費について

電池動作の無線機器は消費電力の削減が重要なため時分割動作します。
AirLogger™では無線機能が最も電力消費が大きいため送信回数が少ないほど消費電力が小さくなります。
WM2000ではサンプリングが100ms、1s、10sで動作が切り替わり消費電力が大きく変わります。
サンプリング1s未満では1s間に数回送信し、1s以上から送信間隔が2sおきになり、サンプリング10sからは最初の2sだけ動作し、残りの時間はsleep状態になります。
サンプリング100ms未満では高速無線通信を使用するため、電力消費はとても大きくなります。

AirLogger™のスイッチに関して

AirLogger™はユニットの種類によってスイッチが異なります。

  • WM1000は測定ユニットの側面にスイッチがあります。
  • WM2000はソフトウェアスイッチになります。
スイッチの入れ方について

WM1000は一つずつ側面のスイッチを入れます。
WM2000は設定画面で設定を送り成功するとスイッチを入れます。

WM1000
WM2000
電力消費について

WM1000ではスイッチオフでは電流が流れません。測定ユニットの電源が入りソフトウェアが立ち上がっていない場合、測定ユニットはスイッチが入りペアリングするためにPC通信ユニットを探す時に電力を多く消費します。
ソフトウェアを閉じている場合は、スイッチを切れている状態にしてください。
WM2000はソフトウェアスイッチなため、スタンバイ電流がわずかに発生し少しずつ電力を消費します。
WM2000を長期間使用しない場合は電池を外すことを推奨します。

スイッチの消し方

WM1000は一つずつスイッチを消します。標準ソフトで通信状態を見ながらスイッチを消すと消し忘れを減らせます。
WM2000は標準ソフトを閉じる、もしくは、測定ユニットを”Enabled”のチェックを外して設定を送るとスイッチオフになります。

WM1000
WM2000

モバイルバッテリーを使う場合の注意点 (詳しくは問い合わせください)

外部給電ケーブルを使用することで市販のモバイルバッテリーより給電できます。
給電には、IoT対応のモバイルバッテリーをご使用ください。※
 推奨品:BL1040B(マキタ) CHE-104(ティ・アール・エイ) CHE-061(ティ・アール・エイ) 7838(海渡電子)

※ スマートフォン用のモバイルバッテリーなどでは安全性の観点から、少ない電流を長時間給電すると給電を止める機能がついています。
AirLogger™は消費電力が少ないので、この機能が働き、給電が停止します。上記推奨品は、給電が停止しないことを確認済みです。

外部給電オプション

測定中の電池入れ替えについて
(WM2000シリーズ 長期モニタリングモード)

※長期モニタリングモードは、標準ソフト Rev.2.02.00、PC通信ユニット Rev.2.2.1、測定ユニット Rev.2.2.1 以上で使用できる機能です。

使い方集:ソフトウェアとユニットのレビジョンの確認

ノーマルモードで測定中に測定ユニットの電池がなくなり測定を中断した場合、測定ユニットがリセットしてしまうため設定を送りなおす必要があり、測定を停止しなければなりません。
長期モニタリングモードを利用すると、測定開始できた測定ユニットは測定中に電池がなくなり測定中断しても電池を交換すればそのまま測定を再開します。

注意

測定開始前に設定を送れなかった測定ユニットや測定開始信号を受け取れなかった測定ユニットは電池を変えても測定を開始しません。

電池がなくなる前に内部メモリへ保存したLOSTデータは電池交換後も利用可能です。
電池がなくなり測定ユニットが停止してから、電池の交換を終え自動で設定が送られるまでの間は測定が停止しています。
その期間のデータの回復はしません