その他のノウハウ

回転体の計測

回転体に取り付けて計測する場合は、遠心力で電池の電解液が偏り、測定できなくなることがあります。
遠心力の影響を受けにくい回転の中心付近に測定ユニットを設置するようにしてください。

ユニットの固定方法

ねじ止め

ユニット専用のケースを使うことでねじ止めが可能になります。

円柱への固定

円柱と測定ユニットの間にスポンジ状の緩衝材をはさみ結束バンドや針金などで固定します。
シリコンゴムは様々な環境に安定して使用できます。

最小の固定

ユニットの溝やでっぱりを生かして結束バンドや針金で固定することができます。

WM1000を針金で固定
WM2000を結束バンドで固定

電池動作により手強い電源ノイズを軽減できます

測定結果で取り除くことが難しいノイズに電源ノイズがあります。
電池動作では電源ノイズが少なく低ノイズで測定が可能です。

AC電源(商用電源)から駆動する機器は同じAC電源につながる他の機器や、電源ケーブルの長さにより外乱ノイズを拾いやすくなります。
周囲の環境によって電源ノイズは非常に大きくなる場合があります。

電源ノイズはコモンモードノイズとノーマルモードノイズにわけられ、ノーマルモードノイズは各種ノイズ対策により除去することが可能ですがコモンモードノイズはノイズ除去が困難です。
取り除くことが難しいコモンモードノイズを測定器に入れないことは、ノイズ対策では重要です。
AC電源を使わない電池動作によって、苦労する電源ノイズ対策から解放されます。

専用電池の代わりにオプションの外部給電ケーブルを使うことができますが、同様の理由で供給電源より測定結果のノイズを悪化させる場合があります。
外部給電ケーブルを使う場合は市販のUSBアイソレータを使うことで緩和できる場合があります。

外部給電オプション

設定の一括変換

AirLogger™シリーズでは測定ユニットの設定情報の読み出しと読み込みをファイルで一括にできます。
標準ソフトで設定した内容は設定ファイルとして保存できます。
初期状態のファイルを保存しておけば、設定のリセットも簡単に行えます。

注意)測定ユニットの追加/削除など設定ファイルと現状の設定が一致しない場合はエラーになります。

  1. 設定したい測定ユニットのセットで設定ウィンドウを開きます
  2. 保存したい設定を入力します
  3. ”Save As” で設定ファイルをつくり保管します
  4. 使いたい設定ファイルを設定の”Open”で読み込んで設定ウィンドウ内の設定を書き換えます
  5. OKを押し測定ユニットの設定を書き換えます

電流測定

電流を測定する方法は主に2種類あります。

  • 微小抵抗を挿入し発生した電圧から電流を測定する方法
  • 電流で発生する磁界を抽出して磁界に応じた電圧を発生させ電流を測定する方法
微小抵抗を挿入して電流を測定する方法

電流・抵抗・電圧の関係はオームの法則により以下のように求められます。

電流 = 電圧 / 抵抗

抵抗値が既知の抵抗を挿入し抵抗での電圧降下を測定することで電流を測定することができます。

● 250Ωシャント抵抗
電流出力のセンサは電流源出力になっているためにシャント抵抗の抵抗値を大きくとれます。
250Ωシャント抵抗を使うことで出力を4-20mAを1-5Vの電圧に変換できます。

シャント抵抗と電圧の関係は上記の式の通りなので抵抗値を半分にすれば出力電圧も半分になります。
AirLogger™では変換式に入力することで任意の抵抗値を使って測定することが可能です。

例)100Ωの場合
変換式に x/100 と入力すると4-20mAを0.4V-2Vで測定でき、変換した電流値を出力します。(単位はA)

磁界から電流を測定する方法

配線に電流が流れると周辺に磁界が発生します。発生する磁界からアンペールの法則により電流を測定することができます。
電流センサは電流値を電圧に変化して出力するものがあり、その電圧を測定することで電流値を測定できます。
磁界抽出なため、交流電流と1A以上の電流の測定に向いています。

測定中に遠隔地のPCでログの確認を行う方法

AirLogger™は測定結果のログファイルを読み込み標準ソフトでグラフ表示することができます。
この機能を応用してネットワーク上に共有されているフォルダにログファイルを作成もしくはコピーするとネットワーク上の異なるPCで測定結果を表示することができます。

このネットワークを介した結果の表示は測定中のデータも可能です。
(注意:ファイルアクセスによるネットワークトラブルにご注意ください)