ひずみ測定

橋梁はもとより、自動車、電車、船舶、航空機で使われている金属やプラスチック製品において、振動や衝突などの応力や温度変化により生じる収縮/膨張(ひずみ)。そのひずみは、長期間の繰り返しにより、疲労亀裂や疲労破壊を引き起こし、重大な故障の原因になりかねません。また、製造工程における温度変化のひずみは、製品の加工精度にも影響します。ひずみ測定は、部品の寿命試験や稼働時の振動試験、衝突試験など、信頼性を保証するための重要な測定の一種です。
AirLogger™ シリーズのひずみ測定ユニット(WM2000SA, WM2000SB)は、ブリッジ/アンプ内蔵にもかかわらず、小型で優れた耐環境性能を有しており、測定部への取り付けが簡単なうえ、測定データをリアルタイムに確認できます。
加振機での振動試験、恒温槽試験、可動部の応力試験、移動中の金型のひずみ測定など、手間のかかるひずみゲージの配線作業から解放され、今まで困難であった場所の測定を容易に実現します。

ひずみ測定のノウハウはこちら
製品名
WM2000SA 120Ω/350Ω
WM2000SA Full bridge
WM2000SB
Ch数/最大ch数 1ch/100ch 3ch/300ch
測定方式 1,2ゲージ法 4ゲージ法 1,2,4ゲージ法
測定範囲 ±20000μST
測定間隔 0.1s~10min 0.1ms~1min
平衡調整範囲 ±8000μST ±10000μST
最小分解能 0.1μST
大きさ 54.5mm, 45mm, 17.5mm 84mm, 64mm, 22mm
重さ 36g 105g
通信距離 30m 10m
電池 専用電池 *1
電池の連続使用時間 14日 6時間
使用温度範囲 -30~100℃ -15~60℃
ロスト回復機能

※最大接続数はサンプリング周期が1s以上の場合
*1 外部給電ケーブルを使用することで専用電池を使わずに動作させることも可能です。
  オプションの外部給電をご覧ください。

特長

ひずみ測定

力やエネルギーが加わると物体は歪みを生じるため、様々な現象の確認にひずみ測定を用いられています。
ひずみゲージを用いた測定方法は、形状の変化で抵抗値が変わるひずみゲージを接着剤等で取り付け、
微小な抵抗変化をホイートストンブリッジにより抽出・検出します。
ひずみ測定

超小型・軽量化の実現

測定ユニット内にブリッジ抵抗・アンプ・記録器と無線機の全てを
内蔵しております。
駆動電源は小型電池で実現しました。
小型・軽量化を実現したため、測定対象の近くに配置することで
従来方式では必要な膨大な配線の引き回しが不要になります。
AirLogger™ ひずみ計測の簡略化

可動部の測定を無線化により、測定用ジグ不要

スリップリングや測定用のジグなどを使わずに実機評価が可能になります。

AirLogger™ タイヤでの使用例

無線化により、配線工数を大幅削減

測定工数を削減できるため、評価期間が短縮できます。
ケーブルの引き回しの苦労から解放されます。

AirLogger™ 建物の振動実験での使用例

金属筐体内でも無線通信計測が可能

ガスケットや窓があれば、温度試験槽などでも無線通信をして測定が可能です。
WM2000シリーズでは、電波状況をソフトウェア上で確認できます。

複数の測定ポイントをリアルタイムに同期測定

PC通信ユニットから一斉に同期信号を出すことで
測定ユニット間の同期を実現しました。
最大100ユニット同期測定が可能です。
測定したデータは標準ソフトでリアルタイムで確認できます。
ソフトウェアについてはこちらをご覧ください。

PC通信ユニット 最大100ユニット

動ひずみ(50ms以下)の同期測定を実現

サンプリング50ms以下の高速サンプリングの場合では、AirLoger™の通常動作ではスタート時刻での同期になります。
測定後の処理でクロック補正を行うことで同期性を向上させることが可能になります。
スタート時刻とストップ時刻から測定ユニット間のクロック補正データを作成することが可能です。
最速測定の0.1ms(10kHz)サンプリングで測定ユニット間のクロック補正が可能になります。
ノウハウ集:同期測定の種類
使い方集:高速サンプリング時の同期性の改善 クロック補正機能

測定後のフィルタ処理

標準ソフトウェアで測定したデータからフィルタ処理をしたファイルを作成可能です。
ローパスフィルタ機能を使い細かなノイズを除去や、ハイパスフィルタを使い直流成分を除去したデータを標準ソフトウェア上で実現可能です。
使い方集:デジタルフィルタ

測定後の間引き処理

測定したデータを間引いてデータを少なくしたファイルを作成可能です。
測定時はサンプリングを細かく設定し、測定結果をCSVで出力する際にサンプリングを粗くして取り出すデータを軽くすることができます。
応用利用として、測定時の変換式を使い、測定後の処理でフィルタ機能と間引き機能を使うことで包絡線検波をすることが可能になります。
使い方集:測定後の間引き

つながる無線計測の提供

測定ユニットの内部メモリを使ったメモリデータを保管し、回復機能を有します。
測定ユニットとPC通信ユニットの設置方法によって送受信電波の強さが大きく変わります。
ノウハウ集:取り付け方法の見直し
お問い合わせ

つながる無線計測の提供1 つながる無線計測の提供2

AC電源不要、徹底的な小型化と低ノイズ化を実現

電池動作なため取り除きにくい電源ノイズなどの影響が少ない特長があります。
測定ユニットの筐体の絶縁を確保した設置をすることで高圧環境下で使用することが可能です。
(同一測定ユニットのch間では高圧に耐えられませんので高圧下では細心の注意が必要になります)
ノウハウ集:電池動作により手強い電源ノイズを軽減できます

厳しい試験環境にも適した防水防塵対応

耐防水/防塵性はIP54相当です。(防水アタッチメントを使用した場合での性能です)

出力ファイルの形式

CSVファイルで出力可能です。